大黒天の星

大なる暗黒は偽光を断つ

死の光波は臙脂外線の如く 
空に帰して尚幽かに響く涅槃寂静
闇の庭に歳の数ほど豆撒けば
割れ目より蔓伸び螺旋を奏でること限りなく
天空に咲く桃色の花はやがて実となり
黒い詩の調べに沿って弾けるさや
星々の誕生


梵は夜空に散った
日の出前の流れ星
枯葉のスパイラルよりましか
落ちた瞬きは豆となり
山の上でオレにひろわれろ